「小説とマンガの表現能力」
最近の人は小説を読まなくなり、大人になってもマンガばかり読んでいる人が多いという話をテレビや雑誌などで見かける。僕は、どっちがどっちと言うわけではないが、日産がいいのかトヨタがいいのかって議論と似ているのではないかと思う。最終的には、乗り手しだいなのだ。 想像力 小説は文字だけで表現されているために、想像力が必要だといわれる。それに対して、マンガは、絵によって表現されてしまっているため、絵に描いてあること以上に想像すること難しく想像力を培うことはできにくいと言われてる。 文字だけの表現による自由度 少しだけの挿絵があったりするが、小説はほぼ文字で構成されている。理由は絵にしたくないところがある。「かっこいい人」を文字だけで表現すると、絵を描かなければ読者の感じる「かっこいい人」に読み取れるからだ。マンガで「かっこいい人」を表現するのであれば、具体的な絵になってしまい、それを「かっこいい人」と感じる読者が限定されてしまう。読み手依存のところを多くすることにより、自由度をあげるという方法をとることができるのだ。 絵による表現 マンガは、絵だけではなく文字も使う複合手段による表現の一種(なんか専門用語がありそう…なんだろ?)。絵だけでは、絵でない気持ちなどは、文字にしなければ表現することができないためだ。これだけ考えてみると、小説よりはマンガの方が多機能なのだと思う。マンガは、文字を使ってはいけないということはないのだ。嫌になるほど、文字が多いマンガだってあるのだ。想像力を限定されるのが嫌だと作者が思ったときは、絵にしなければよいのだ。 だから、単に絵が多いだけでマンガとされているとか、出版社がそう決めているだけなのだ。もっと言えば、別に小説に絵をいっぱい描いてもいいと思う。マンガが絵が主体であるように、小説で字が主体にして絵を増やせばいいのだ。技術的に構成が難しくなるかもしれないけどね。事実、文字主体の表現の中に顔文字というものが出てきている。これは、文章への絵の侵入だと思う。 人との話 口頭で面と向かって話す時に、人が得られる情報の9割が表情からのものだと言われている。口でしゃべる言葉と、文字は密接に結びついている。この事からも、人を描く時の絵による表現の重要性が高いことがわかると思う。 文字での表現 小説を読まなく、マンガばかり読むんでいては、言葉での説明が難しくなる。絵ばかりしか見ていないので、話す語彙が少ない可能性が高くなる。まぁ、学校できちんと勉強していれば大丈夫だと思うが、日常に文字が存在するのであれば、余計に使いやすい。小説を読めと進める人は、この辺を期待しているのかもしれない。 マンガの方が機能的に表現能力が高いと思うが、そのために想像する力もあまり必要でなくなっているは間違いとはいえない。小説やマンガに、同じものを求めることが間違っているのかもしれない。両者のどちらも面白いものは面白い、それで良いのではないだろうか。必要になれば、小説も読むようになるだろう。 以上
by ma2mura
| 2004-12-03 08:03
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